春の雪
春の雪は、なんてはかないんでしょう。昨日の夕方から降り始めた雪は、朝には消えて跡形もなくなってしまっていました。白い梅の花だけが取り残されたようでした。
小説『春の雪』は、三島由紀夫の遺作となった『豊饒の海』四部作の第一部です。大正時代の華族社会、幼馴染の清顕と聡子の禁断の愛の行方が描かれています。その世界はただただ美しくため息しかでません。なんと感想を書いていいのか言葉がみつかりません。散る花や消える雪に感じる美しさ、そんなものを感じました。そして季節が巡り、花は咲き、雪もまた降るのです。
行定勲監督、妻夫木聡さん、竹内結子さん主演で映画化もされました。よくも映画化できたものだと感心しました。当時の建物を使った映像は観ている方も時代をタイムスリップしてしまいます。屈折した心と透き通った心が触れ合うとどうなるのか?そして本当の心とは?
三島が学生の時に教科書の間に残したメモが発見されたのもちょっとしたニュースになりました。「松がえかざしにさしつれば/はるのゆきこそふりかゝれ」平安時代の歌集『梁塵秘抄口伝集』から写したものらしく、題名の由来にもなっているのではないかと言われています。
同じ由来と思われる明治の小学唱歌を最後に。
1、松のこかげに たちよれば
ちとせのみどりぞ 身にはしむ
梅がえかざしに さしつれば
はるの雪こそ ふりかゝれ
2、うめのはながさ さしつれば
かしらに春の ゆきつもり
鶴のけごろも かさぬれば
あきの霜こそ 身にはおけ
小説『春の雪』は、三島由紀夫の遺作となった『豊饒の海』四部作の第一部です。大正時代の華族社会、幼馴染の清顕と聡子の禁断の愛の行方が描かれています。その世界はただただ美しくため息しかでません。なんと感想を書いていいのか言葉がみつかりません。散る花や消える雪に感じる美しさ、そんなものを感じました。そして季節が巡り、花は咲き、雪もまた降るのです。
行定勲監督、妻夫木聡さん、竹内結子さん主演で映画化もされました。よくも映画化できたものだと感心しました。当時の建物を使った映像は観ている方も時代をタイムスリップしてしまいます。屈折した心と透き通った心が触れ合うとどうなるのか?そして本当の心とは?
三島が学生の時に教科書の間に残したメモが発見されたのもちょっとしたニュースになりました。「松がえかざしにさしつれば/はるのゆきこそふりかゝれ」平安時代の歌集『梁塵秘抄口伝集』から写したものらしく、題名の由来にもなっているのではないかと言われています。
同じ由来と思われる明治の小学唱歌を最後に。
1、松のこかげに たちよれば
ちとせのみどりぞ 身にはしむ
梅がえかざしに さしつれば
はるの雪こそ ふりかゝれ
2、うめのはながさ さしつれば
かしらに春の ゆきつもり
鶴のけごろも かさぬれば
あきの霜こそ 身にはおけ
昨日はまさに春の雪でしたね
三島 由紀夫の本は学生の頃に読んでました
by あんれに (2010-03-10 21:07)
昨日の雪、まいりました、、、
雪の中、バイクを走らせました 怖かったです
私にとって三島由起夫って、屈折した作品ばかり読んでいました、、、
この年で三島作品を読むのはつらいので、映画(春の雪)見てみます
by hir (2010-03-10 21:24)
結構降ったんですね~。
ウチの辺では風が冷たかったけど雪は降らなかったです。
by 肉球 (2010-03-11 23:51)
映画は観ました!
人のものには興味がないので、清顕に共感出来ない部分が多々ありましたが
それでも綺麗な映画でした(^^)
本は読んでいないのですが、どんな風に描かれているのか
興味が出てきました♪
by リュカ (2010-03-12 21:04)
☆あんれにさん
アンディーとレニーちゃんは雪もへっちゃら?
それでも春のポカポカ陽気のお散歩の方が楽しいでしょうね(^^)
☆hirさん
雪国では、雪でもチェーン巻いてバイクで郵便配達してますね!
屈折した中にもまっすぐなものがある?
映画、なかなかよくできていました。続編は難しいだろうなぁ~
☆肉球さん
なんかフラッペのような雪でした。
夜中に雨が降ってすっかり解けてしまいました。
☆三島由紀夫ファンの方へ
この記事で作品を取り上げたこと、三島由紀夫に対する冒涜だと厳しいお叱りを受けてしまいました。確かに、作品に対して正面からちゃんと向き合うのが礼儀だと思います。正直言って、感想など書けませんでした。凡人に天才の心情など理解できるはずがない、感想など書くなどおこがましいと一喝されそうですが、春に舞う雪を見て、氏の作品を真っ先に思い浮かべて頭から離れなくなってしまったのです。どうぞご容赦ください。
by montblanc (2010-03-12 21:16)
☆リュカさん
登場人物の心情とか映画にするのが難しい部分、多々ありますね。
三島由紀夫の美学、彼の思想の集大成ともいえる小説ではないかと?
四部作なのですが、美しさと醜さ、そして生まれ変わり、私には後半部分は難解に感じました。
by montblanc (2010-03-12 21:27)
春の雪って、やはり真冬に降る雪とはなんか違いますよね。
すぐそこには春が待っているという、やはり「はかなさ」を
自然と感じているのでしょうね。
by 黄昏の線路 (2010-03-12 23:22)