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スリー・カップス・オブ・ティー [ヒマラヤ]

このブログでも何度かとり上げた「K2」という山は、標高8611mで世界第2位、そして登るのは世界で一番難しいとも言われる山。場所はインドの北、パキスタンと中国・新疆ウイグル自治区の国境カラコルム山脈に位置します。そのK2登頂を断念して命からがら下山したグレッグ青年は、麓のコルフェ村の人々に助けられます。村の窮状を見て学校を作ることを長老と約束するのですが・・・はじめは小説かと思ったこの本、感動のノンフィクションです。

アメリカに帰っても一文無し、寄付を募れど梨のつぶて。ようやくお金をかき集めて現地に向かうも、文化の壁や利害の対立の暗礁に乗り上げて困難な道のりが続くのです。何年もの歳月をかけてようやく建設にこぎつけます。現地の理解や信頼を少しずつ積み上げて、僻地への学校建設を続ける矢先、9.11のテロの渦に巻き込まれます。イスラム過激派の神学校では男子を教育し戦いに向かわせます。グレッグの設立した学校では、女子の教育に力を入れ、地域社会の生活の向上につなげようとします。貧困や平和を解決する糸口がぎっしりつまっている本です。



スリー・カップス・オブ・ティー

スリー・カップス・オブ・ティー

  • 作者: グレッグ・モーテンソン
  • 出版社/メーカー: サンクチュアリパプリッシング
  • 発売日: 2010/03/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


タグ:平和 K2 貧困
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コメント 7

雉虎堂

会社でも、その人が一人いると
物事が動いていく、というタイプの人がときどきいます。
リーダーシップがあるとか能力が高いとかいうより、
意志の強さと動悸の深さがポイントなんだと思います

あいこんのくまちゃん、
春を先取りですね(*^_^*)
by 雉虎堂 (2010-03-29 07:31) 

リュカ

くまちゃん、春バージョンになったのですね。
和むわ~~~
by リュカ (2010-03-29 17:42) 

thisisajin

初めましてこれ読みます。(面白そうです)
by thisisajin (2010-03-29 17:42) 

montblanc

☆雉虎堂さん
そういう方はどこを見られているのか?
私などは足元ばかりで前が見えず・・・
意志あるところに道は開けるのでしょうね。
モチベーションの深さですか、なるほどです。

☆リュカさん
アイコン久々の更新です。
さぼってたのもありますが、まだ雪が恋しくて(*^^*)
桜、楽しみです。

☆thisisajinさん
はい!かなり面白いです!
山登りやトレッキングなどでは、荘厳な山ばかりに目がいって
麓の村のこと見逃してしまいがちなのですが、
必ずしも観光で潤うばかりではありません。
人生を山に例えるなら、山は登るだけではなく、
積み上げていくものなのかもと思いました。
パキスタンの現状だけでなく、色々なものに光を当ててくれます。
by montblanc (2010-03-31 06:26) 

mint_tea

文化の壁って思ってるよりずっと大きい気がします。
良かれと思っていても相手にとってはそうでもなかったり
それ以前の問題だったり・・・
でも教育は基本ですね・・なんでも。。
by mint_tea (2010-03-31 20:45) 

本のソムリエ

私も読みました。

口先だけでなく、行動するモーテンソンはすごい。

イスラムの世界も、垣間見れました。
by 本のソムリエ (2010-11-22 19:11) 

montblanc

☆mint_teaさん
文化の壁を乗り越えて、人間同士何か通じるものがあればと信じたいです。
教育もよい教育ばかりではないなだというのが怖いところでした・・・

☆本のソムリエさん
ほんとに言うは易し、行うは難しですね。
ヒマラヤの麓の村、観光のために生活が破壊されている一面もあるのですが・・・
見て見ぬふりをしてしまっているのかな?何かできることはないかな?と悩みます。
他の世界を知ることによって、日本を見る目が変わったりもしますね。
by montblanc (2010-11-23 12:47) 

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