黒部の太陽

夏場は大勢の観光客が驚嘆をあげている黒部ダムも今はひっそりと眠りについています。冬の黒部は日本一、いや世界一と言ってもいいくらい厳しい自然環境なのです。

先に紹介した吉村昭氏の危機迫るドキュメンタリーと比べると、こちらは方言が飛び交い、家庭にも焦点があてられ、より親しみやすい作品かもしれません。映画やTVドラマの原作にもなりました。黒部の電力開発の歴史の概要を知ることもできます。

戦後に復興の夢と共に手がけられた黒部第四発電所の建設。今回大きな障壁となったのは、長野の大町から掘ったトンネルの半ばに現れた「破砕帯」、滝のように水が噴出し、岩盤が崩れてしまうのです。トンネルの貫通は実現できないとも言われたその問題を目の前に人々はどうしたのか？

まばゆい光に目がくらみますが、足元の暗い影も気になります。黒部ダムの建設でも多くの人が犠牲になりました。（あまり訪れる人のいないダムのほとりにひっそりと殉職者の碑が立っています。ダムの建設の様子はパネルなどでも紹介されています。）それでもやっぱり長いトンネルの先には必ず光があると信じたいものです。

黒部の太陽

• 作者: 木本 正次
• 出版社/メーカー: 信濃毎日新聞社
• 発売日: 1998/06
• メディア: 文庫

タグ：黒部ダム 破砕帯

コメント 9

ご訪問ありがとうございましたo(´▽｀*)/
黒部ダム、有名ですよね！
※葉っぱ、頑張ってました！！
by qoo2qoo (2009-12-04 20:50) 

こっちのほうが読みやすいのですね^^
覚えておきます！
黒部ダムは、一度行ったことがあります。
雪のアルペンルートを通って。
by リュカ (2009-12-04 21:16) 

黒部の太陽、ドラマで見ました。。
☆
by にゃんたま (2009-12-05 18:48) 

ほんとにアッパレ！ですね。
身を張ってみんなのためにつくされた、
特に名もなき人々にただただ頭が下がって地面から離れません。
by にごろ (2009-12-06 20:58) 

黒部ダム。遠い昔に行きました。
季節によって彼らの顔も違うでしょうね。
by mikanchan (2009-12-06 23:48) 

☆qoo2qooさん
黒部ダムを渡ってケーブルカーとロープウェーに乗って立山へ行く。
立山黒部アルペンルートおすすめしちゃいます♪
途中でゆっくりハイキングなんかしても楽しいです。
北アルプスの山岳景観が迫力あります☆

☆リュカさん
雪のアルペンルートですか！
雪の大谷はバスよりも高い雪の道です。
夏の雲海や秋の紅葉なんかもオススメです。
星がとってもきれいなんですよ(＾＾)☆☆☆

☆にゃんたまさん
石原裕次郎のじゃないですよね？
慎吾くんとかが主演したの今年の３月にあったのですね。
見逃してしまいました(；_；)DVDとか借りれたら見てみたいです♪

☆にごろさん
日本各地のいろんな建築物、偉業と称えていいのでしょうか？
それを手がけた人の想いに触れるたびに胸がじ～んと熱くなります。

☆mikanchanさん
お久しぶりです！お元気でしたか(＾＾)
遠い昔だなんて・・・
トンネルの中だからどうでしょう？やっぱり開通したときの喜びは
ひとしおでしょうね！そして家族のもとに帰るときの顔が一番なのでは
ないでしょうか！

by montblanc (2009-12-07 19:48) 

黒部ダムを訪れると、こんなところによく造ったものだと、
純粋に感心してしまいます。
殉職者の方々の思いを考えると、なんとも言い難い気持ちになりますね。
by 黄昏の線路 (2009-12-08 00:19) 

高熱隧道の方は何度も読んでいるのに、何故かこちらはまだ
読んだことがないのです。今度絶対読みます＾＾;
ダムのほとりの殉職者の碑、切なくなりますね。
by mint_tea (2009-12-10 19:35) 

☆黄昏の線路さん
しかも関西電力というのがまた驚きです(＾＾)
本を読んだり、実際に携わった人からお話を聞いたりして
さらにすごいなぁ～とため息がでるばかりです。
なにかをつなげるのはとてもエネルギーのいることなのかもしれません。

☆mint_teaさん
手元にあるのは、信濃毎日新聞社の古いものです。
もっと読まれてもいいように思うのですが・・・
高熱隧道も含めて黒部の電力開発の歴史を垣間見ることができます。
殉職者の方にはご冥福をお祈りするとともに感謝の気持ちを捧げたいです。
by montblanc (2009-12-12 00:19)