広重の『不二三十六景』『冨士三十六景』 [写真集・詩集・絵本]
江戸の日本橋と京都の三条大橋をつなぐ『東海道五十三次』で知られる浮世絵師、歌川広重の富士も素晴らしいです。北斎から遅れて生まれること37年、否が応にも意識せざるをえなかったはず。北斎の大胆な構図に対して広重の富士は写実的とも言えます。自分の足で歩いて自分の目でみた風景を伝えようとする姿勢には親近感を覚えます。
山はもちろん日本の風景の中で青はひときわ美しく感じます。広重は「ヒロシゲブルー」と世界で称されるほどの青の使い手です。空に海に山にその藍色はあますところなく使われています。晩年になって二つの富士三十六景が出版されました。
1852年に出版された『不二三十六景』は横中判。今回選んだとっておきの一枚はこれ。
「大江戸市中七夕祭」屋根の上に登って風にたなびく七夕飾りを眺めているが様子なんともいえません。江戸の街から描かれた富士は北斎も含めてとても多いです。江戸の庶民の生活の中にはいつも富士があったのではないでしょうか?
浮世絵のサイズ大判は26×39cm。(今の規格だとB4よりちょと大きく、新聞紙の一面を折りたたんだくらい。中判はその半分でB5くらい。北斎の三十六景は大判。)
1858年に出版された『冨士三十六景』(縦大判)からは「武蔵小金井」
手前に流れる川は先日の記事でも取り上げた太宰でも有名な玉川上水。咲いている花はサクラ。木の洞から見えるのが富士。どんなに小さく描かれていても、どんなに小さくその姿を眺めても、その存在はとてつもなく大きく感じます。
この本は古地図と共に作品の描かれた場所から、北斎と広重の富士を読み解きます。現代の写真などと比較しているのも面白いです。広重のは全作品ではありません。(残念ながら上の2点も掲載されていません。北斎の作品は全46点掲載されています。)
山はもちろん日本の風景の中で青はひときわ美しく感じます。広重は「ヒロシゲブルー」と世界で称されるほどの青の使い手です。空に海に山にその藍色はあますところなく使われています。晩年になって二つの富士三十六景が出版されました。
1852年に出版された『不二三十六景』は横中判。今回選んだとっておきの一枚はこれ。
「大江戸市中七夕祭」屋根の上に登って風にたなびく七夕飾りを眺めているが様子なんともいえません。江戸の街から描かれた富士は北斎も含めてとても多いです。江戸の庶民の生活の中にはいつも富士があったのではないでしょうか?
浮世絵のサイズ大判は26×39cm。(今の規格だとB4よりちょと大きく、新聞紙の一面を折りたたんだくらい。中判はその半分でB5くらい。北斎の三十六景は大判。)
1858年に出版された『冨士三十六景』(縦大判)からは「武蔵小金井」
手前に流れる川は先日の記事でも取り上げた太宰でも有名な玉川上水。咲いている花はサクラ。木の洞から見えるのが富士。どんなに小さく描かれていても、どんなに小さくその姿を眺めても、その存在はとてつもなく大きく感じます。
この本は古地図と共に作品の描かれた場所から、北斎と広重の富士を読み解きます。現代の写真などと比較しているのも面白いです。広重のは全作品ではありません。(残念ながら上の2点も掲載されていません。北斎の作品は全46点掲載されています。)
江戸切絵図・富士見十三州輿地全図で辿る北斎・広重の冨岳三十六景筆くらべ (古地図ライブラリー)
|
かなり昔に、こういう絵のカードがあったような・・・
あれは五十三次でしったけ?
くじ頂いていきます
by あかしや (2009-07-01 06:00)
☆あかしやさん
お茶漬けのアレですね!
「東海道五十三次」が最初みたいです。
北斎の「冨嶽三十六景」もありました。
懐かしいです。
☆あんれにさんとナビパさんが並んでいてかわいいです。
by montblanc (2009-07-01 06:10)
くじいただきます
ヒロシゲブルーすてきですね。
玉川上水沿いで育ったので、
広重さんがこんな絵を描いていたなんて
嬉しいなぁ(´ω`)
by メイ (2009-07-01 07:46)
今の時代ならともかく、昔の、限られた染料であの鮮やかな色味を出すのは、本当に技術の賜物だったんでしょうねぇ。世界が絶賛するのも頷けます。
新アイコン、可愛いですねぇ。おはようございます。もう一つのラーメンブログにもお越しいただきありがとうございました。そのブログからコメントできれば良いのに…どうしてメインからしかできないんでしょうねぇ。不思議。
by peco (2009-07-01 09:00)
ムサコ…昔はいい感じだったんだろねー。
なんだか今はだいぶ変わったねえ…
ほんと浮世絵ってグラデきれいだよなー、ってうっとりします。
広重ブルー、大きいの見たいなあ。
七夕仕様かわいい(^_^)
あじさいの時もそうだけど、ホント気が利いてるよね♪
by ホシ (2009-07-01 12:15)
20年くらい前に、武蔵小金井に住んでました
広重がスケッチしにきてたんですね、、、
小金井公園のあたりかな?、、、
アイコンが四季折々でいいですね
富士山同様、日本文化を感じて嬉しいです
by hir (2009-07-01 18:30)
ヒロシゲブルー、
同じ青でも少しずつ違っていてキレイですね。
by daisy (2009-07-01 18:53)
オイラもお茶漬けの小さいのならあるわ~
by yamachan (2009-07-01 20:24)
☆メイさん
玉川上水にはとても歴史があってびっくりです。
東京の水のある風景は落ち着きます。
特にサクラの時期はいいですね♪
江戸は水の都だったのかもしれませんね。
☆pecoさん
ベロ藍という舶来品らしいのです。
絵だけでなく染物なんかも含めて日本の藍はとてもきれいですね。
アイコン、褒めていただいてありがとうです(^^)
サブブログを一時的にメインブログと設定することでコメント可能みたいですが、
面倒くさそうです・・・。やはり同じpecoさんだったのですね!
☆ホシさん
今の町並みから江戸の面影をみつけるのは難しそうです。
なるほど色の段階的に変わる濃淡がまた魅力ですね。
本物を見てうっとりしてみたい!
アイコン、ペイントで切り貼りしてたら色が減色して大変でした(^^);
☆hirさん
実際に暮らした場所だと絵を見る思いも違いますか?
広重も私たちも心の中に様々な風景を持っているのでしょうね。
四季折々の行事とか食べ物とか大切にしたいものです。
☆daisyさん
実物みたらホントにきれいなんでしょうね~♪
ディスプレイの限界を感じてしまいます。
江戸時代からの年月を経て色が変わっていったことも感慨深いです。
☆yamachanさん
東西名画選カードは全10シリーズ。
1997年に終了して今は入っていないみたいです。
貴重なコレクションですね(^^)
by montblanc (2009-07-01 22:01)
昔の風景って
ていうか、昔の方は
豊かですね。
by nayusa (2009-07-02 10:00)
時間がゆっくり流れる気がしますね。 どの景色を見ても日本の良さが感じられます。。
by エリザベート (2009-07-02 11:08)
広重の作品は実際に見たのか覚えてません。(汗)
浮世絵は海外印象派の画家たちにすごい影響を与えてますね^^
私の好きなモネもその一人です。
芸術は心を豊かにします☆
by mikanchan (2009-07-02 13:26)
☆nayusaさん
豊かですね~
こういうのを豊かっていうんでしょうね(^^)
☆エリザベートさん
花鳥風月、日本の情緒大切にしたいですね。
ここでは紹介できなかったけど人の表情がまたよいのです。
☆mikanchanさん
クロード・モネ、素敵ですね~♪
モネも浮世絵のコレクターだったそうですね。
豊かな風景があって、豊かな描き手がいて、見る人まで豊かにしてしまう。
芸術って素晴らしいですね。
by montblanc (2009-07-03 05:07)
どちらもびっくりする絵ですね。
今の常識では考えられない感じが、
心奪われます。
by Marjo (2009-07-03 13:16)
昔の人が今の様子をみたら、
それこそびっくりするでしょうね?
by montblanc (2009-07-04 23:39)