桜田門外ノ変

それは雪の降る日のことでした。今から150年前、幕末の尊王攘夷運動の中で起こった「桜田門外の変」。学校の教科書だと２、３行で終わってしまって記憶にも遠いものとなってしまいますが、歴史小説はあたかもその時代にタイムスリップしたようで読みごたえがあります。

全編を通じて緊迫した空気がピリピリと伝わってきます。大きな歴史の流れに斬りつけた一太刀は、決して華々しいだけのものではなかったようです。藩のためを思えばこその志士達の大義名分も、藩にとっては仇となってしまう。襲撃を指揮した関鉄之介、よるべきところもなく追われる身となった長い逃亡生活の先にあるものは。

事実は一つでも歴史はみる角度によってこうも違ってしまうのかというのも面白いところです。私たちの一生もひとひらの雪のようにはかないものなのでしょうか？否、一人一人が現代の主人公なのかもしれません。

大沢たかお主演、佐藤純彌監督で映画化決定です！20日にクランクインです。（それって今日ですね！）

桜田門外ノ変〈上〉 (新潮文庫)

• 作者: 吉村 昭
• 出版社/メーカー: 新潮社
• 発売日: 1995/03
• メディア: 文庫

タグ：大沢たかお 桜田門

コメント 8

そうですね、ほとんど、素通りに近い授業ですよね。
歴史はかなり…くわしくないです＾＾；
by にごろ (2010-01-20 21:24) 

懐かしい。
高校の日本史の授業を思い出しました。
by 肉球 (2010-01-21 00:19) 

幕末の頃の歴史は本当に疎いのですが、
大沢たかお主演＆吉村昭さんの本とくれば
読まないわけにはまいりません＾＾;
by mint_tea (2010-01-21 19:41) 

臨場感に溢れていそうですね。
読んでみます！！
映画化されるのですか～～～
大沢たかおかぁ～～・・・イマイチ好きじゃないんですよね^^;
by リュカ (2010-01-21 19:46) 

最近、また幕末ブームなんですかね？
NHKでは坂本龍馬をやってますものね
桜田門外の変も、話的に面白そうです
by hir (2010-01-21 19:51) 

☆にごろさん
私もあんまり得意ではなかったり。。。
でも、みんなつながっているんでしょうね。

☆肉球さん
開国150周年だそうです。
意外と時間がたっていないのでびっくりです。

☆mint_teaさん
吉村昭さんの本は、緊迫感があって息をつく暇もありません。
かなり史実を調べて書かれたのだとか？

☆リュカさん
大沢たかおさんちょっとキザな感じかなぁ～なんて思っていましたが、
時代劇や映画でみる彼の姿はなかなかいけていると？

☆hirさん
幕末というか明治維新は、現代に色濃くつながっているように思います。
赤穂浪士、桜田門、二・二六事件、みんな雪つながりだとか？
by montblanc (2010-01-22 20:13) 

まさに、歴史の面白さはそこですよね！
見る角度によって全然違って見える。
そのことひとつとっても、歴史から学ぶべきことはいっぱいありますね！
by 黄昏の線路 (2010-01-30 23:57) 

☆黄昏の線路さん
この事件にしても、水戸藩士から見た歴史と井伊殿の彦根藩士からみる視点ではガラリと変わってしまいますね。どちらがよくてどちらが悪いとかではなく、史実をもとにどう考えるか、難しいところです。
by montblanc (2010-02-01 20:15)