空気は読まない

御柱祭りの行われる信州諏訪にほど近い八ヶ岳の麓の病院で、地域医療や緩和ケア、国際協力に尽力されている名物院長先生、鎌田實氏のエッセー集です。『がんばらない』や『あきらめない』などの著作でも知られています。

「お弁当の日」に何度も涙するお父さん、アンパンマンの作者やなせたかし氏のこと、バイクで世界を走り回る戸井十月氏のこと、ボランティアで患者にチェロを奏でるチェコのヴラダン・コチ氏のこと、そして病院の日常のこと・・・。「空気を読まない」というタイトルだけど、誰よりも世の中の空気を読み取っています。そしてあえて言います。「空気は読まない」と。

病気の壁を越えて、国境の壁を越えて、暖かい空気が流れ、人と人との心がつながっていきます。胸にじーんと熱いものがこみ上げてきます。山の自然は私を元気にしてくれるけれど、本の言葉もまた元気をくれるものです。よどんだ空気をすっかり入れ替えて、勇気づけられた一冊です。

空気は読まない

• 作者: 鎌田 實
• 出版社/メーカー: 集英社
• 発売日: 2010/02
• メディア: 新書

タグ：KY お弁当の日 諏訪 御柱祭り

コメント 5

惹かれました。
タイトルもいいですね。
区の図書館のページ見てみたら、あったので借りてみることにしました♪
by リュカ (2010-04-12 18:49) 

ジーンとするような良い話、、、
最近聞いてないな、、、
誰よりも世の中の空気を読み取って「空気は読まない」と言い切る、その姿勢に惹かれますね
たまには、まじめになってみようかな、、、
by hir (2010-04-12 19:05) 

空気読むの下手なくせに
読めないことを気に病む体質でなんです(>_<)
テンシンランマンとかテンイムホウといった境地に
憧れます
by 雉虎堂 (2010-04-13 18:32) 

タイトルが良いですね。
色んな国の方と仕事していると、空気読んでよ…と言いたい時もありますが、
きっと相手もそう思っているのかもしれません＾＾;
この本もぜひ読んでみたいです。
by mint_tea (2010-04-14 20:30) 

☆リュカさん
帯があって気づかなかったのですが、かわいい猫ちゃんが
表紙に隠れていました(=^・ω・^=)
なかなかよい本でした。

☆hirさん
みんなが同じ方向を向いて進むというのはどこか怖いような気がします。
いろんな人がいて、いろんな空気があっていいんでしょうね＾＾

☆雉虎堂さん
KYとかいう言葉はあまり好きになれません。
私的には空気は読まずに、感じることができればいいかな？と＾＾

☆mint_teaさん
寒いところは几帳面で暖かいところはのんびりしてるとか？
国によって流れている空気が違うような気がします。
いろんな空気がまじりあって、新しい発見とかもあるのかも？


by montblanc (2010-04-14 22:13)