塩の道

暑い日が続きます。夏バテしないためには水分だけでなく、適量の塩分の摂取も必要です。

山では短い夏を楽しむように色とりどりの高山植物が咲き乱れて一面のお花畑が広がっています。その中の一つ、ピンクの花を咲かせる「ヨツバシオガマ」。カタカナで書くと分かりづらいのですが、葉っぱが４枚ずつ出ているから「四葉」、では「塩釜」って何？

古来日本では、海辺で塩が作られていました。塩田を作って濃度の濃い海水を釜で煮詰めていく。土器だと割れて鉄だと錆びて石釜が登場したようです。そうしてできた塩を人の背や牛馬に乗せて山中に運んだのだとか。中でも牛が活躍したそうです。塩の道は日本中至るところに存在したようですが、中でも山深い飛騨や信濃へ通じる道は、日本海側と太平洋側双方から発達しました。日本の海と山はつながっていたという事実に感動です。

宮本常一さんは民俗学者。日本各地をくまなく歩いて土地の人の話を聴き書かれた書物からは日本のかたちや日本のこころが見えてきます。
（ヨツバシオガマの名前の由来に関しては、製塩の塩釜に由来するとか、宮城の塩釜のように美しいとか諸説あります。）

塩の道 (講談社学術文庫 (677))

• 作者: 宮本 常一
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 1985/03/06
• メディア: 文庫

スーパーの調味料コーナーで、「ヒマラヤ岩塩」とか「アンデス岩塩」とか「アルプス岩塩」など世界の山々からやってきた塩を普通に見かけるようになりました。私はその道のりを想像して感激してしまいます。（ちなみに日本の山では塩が採れることは稀です。）塩分補給といってもさすがに塩を直接なめるのはちょっとです。キャンディーのコーナーでは塩飴が人気のようです。日本各地の塩を使ったいろんな塩飴があります。

タグ：塩釜 ヨツバシオガマ 塩飴 岩塩

コメント 7

とにかくお塩が好きで
マイ塩、持ち歩いてます
病気とかで塩制限されたら辛いだろうなあ……

塩の道、サハラ砂漠では金と岩塩の
交易がおこなわれていたそうです
by 雉虎堂 (2010-08-05 22:21) 

ご訪問＆nice!ありがとうございました。
『塩の道』は未購入ですが、いずれ読みたいと思います。
by Sanchai (2010-08-06 01:04) 

ウチの娘さん、塩をなめるの、大好きなんです〜＾＾；
お砂糖も。時には、かつおだしも＾＾；
by ikuko (2010-08-06 20:32) 

塩の道、、、なかなか面白そうなお話ですね
シルクロードみたいでロマンたっぷり
敵に塩を送る　なんて言葉もあるくらい大事な塩
沖縄で、ぬちまーすの工場見学ができたのですが、、、みてくれば良かった、、、
by hir (2010-08-08 12:40) 

へ～、ヒマラヤやアルプスでも塩がとれるんですね。
昔は海の底だった名残なのかな?
山で塩ってなんだか不思議な感じです。
by 肉球 (2010-08-08 12:59) 

☆雉虎堂さん
マイ塩ですかw(￣o￣)w　地中海のお塩？
ずっと食卓塩しか知らなかったのですが、
山に登るようになって岩塩に目覚めました！
砂漠では塩が命？サハラ交易とても気になります。
何か面白そうな本を探してみます＾＾

☆Sanchaiさん
宮本常一さんの写真もとても興味深いです。
私も彼に今の時代の電子ツールがあったら！と思いましたが、
逆に口伝ならではのよさもあるのかもしれませんね。

☆ikukoさん
振り向いて「見たなぁ～」とか言わないですよね？(￣□￣；)
体内の塩分濃度や脳内の血糖値を調整しているのかな？だしは･･･？
味覚が発達してお料理上手になってくれることを願います＾＾

☆hirさん
美ら海のお塩ですかw(￣▽￣)w
沖縄の海の味まだ舌に残っているのでは？
甲斐と信濃を治めた武田氏、太平洋の塩を止めた今川氏、
日本海の塩を送った上杉氏、塩から読める日本史ですね＾＾

☆肉球さん
その通りですね！インド大陸がぶつかって海水が閉じ込められて
気の遠くなるような長い年月をかけて結晶となりながら隆起して･･･
地球のロマンを感じるお塩です！ぜひお試しあれ＾＾
by montblanc (2010-08-09 05:56) 

塩は人間にとって重要ということを最近マラソンを始めて
知りました。
脚がつりそうになときに、塩をなめると効果てきめん。
昔から貴重な食料だったのでしょうね。。保存料としても
重宝しますし！

by hiko (2010-08-12 06:46)